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22話

ジェイシー

父は私たちをレンタカー会社に降ろすことになったが、グレイハウンドバスステーションが閉まっていたことにブツブツ文句を言っていた。私たちは車の中で3時間半も気まずい思いをして過ごし、ジーニーが休憩が必要だと言った時だけ、サービスエリアやガソリンスタンドに立ち寄った。

その時点で私は、父に何かを頼むくらいなら、おもらししたほうがましだった。泣いてしまったことだけでも十分に辛かった。ケイレブは優しくて、サンダーベイまでずっと私のベルトループに指を引っかけていてくれた。

「車代も払わなきゃならないのか」と父は不満を漏らしながらサバーバンから降りた。

ケイレブは彼を制した。「心配しな...