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21話

-カレブ-

埃が舞い上がる中、僕はジョスリンの手を取って握りしめた。

「彼がどこまで私たちを歩かせるつもりなのかしら」とジョスリンは言ったが、その口調からは特に気にしていないことが伝わってきた。

「少なくとも今回は靴を履いているからな」と僕は笑顔で指摘した。

ジョスリンはくすくす笑い、それから埃で咳き込んだ。

僕は空いている方の手で空気を扇いだが、あまり効果はなさそうだった。「彼に少し先に行かせないとな。このままじゃ埃の雲の中を歩くことになるぞ」

「いい指摘ね」とジョスリンはかすれた声で言った。

埃が落ち着くのを待つ必要はないと判断し、僕はジョスリンを森の中へと引っ張り、咳を出し...