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18話

ーケイレブー

母さんはハンクと寄り添いながら、僕たちはマシュマロを焼いていた。僕は二人が羨ましかった。彼らは一緒に笑い、互いにべたべたのスモアを食べさせ合っていた。

ジョスリンと僕は焚き火の反対側にある短く狭いベンチで肩を並べて座っていたけど、僕は彼女に腕を回すこともできなかったし、ハンクが母さんにしているように彼女の指からマシュマロをなめ取ることなんて絶対にできなかった。

これが、僕たちが迷子になっていた時に作り上げた小さな世界の外で、これからの生活がどんなものになるのかを垣間見た最初の経験だったと思う。

「ハーシーチョコの半分あげようか?」母さんたちが子どものように振る舞うのから気...