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ザ・バンカー

マッケンジー

ムースの周囲にあるものすべてがそうであるように、通路も、その先にあるバンカーも、明るく照らされていた。少なくとも一マイルは歩いたであろう道のりの果てに、だだっ広い一部屋のバンカーがあった。そこには、世界の終わりの日に必要となるであろうあらゆるものが、天井までぎっしり詰まっていた。食料。防弾ベスト。銃。水。あらゆるものが。

ウィルとシェップは、パパを簡易ベッドにうつ伏せに寝かせた。パパは一度だけ顔をしかめた。

「よし」ムースはママのほうへぶらぶらと歩いていき、彼女を椅子に座らせた。「どこかへ行く前に、あんたからその追跡装置を取り出さなきゃならん」

ママは頷いて、腕を差し出し...