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第148話ヴィーノ・ヴェリタスで

マッケンジー

結局、私たちは湖のほとりにあるボートハウスに落ち着いた。例の「品揃え万全」になった、あのボートハウスだ。言ったとおりに、ブランはパトロンのボトルを取り出し、私たちの前にショットグラスを五つずつ並べ始めた。

ウィルが私の分を自分のほうへ引き寄せようとしたが、ブランが指を振って制した。「おっと、ズルはなしだ」

「彼女はショットなんて飲まない」ウィルは反論を許さない口調で言い放った。

ブランはそうは思わなかったらしい。「嘘をついたら飲んでもらうさ。なあ、ウィル。話のわかる男になれよ。お前ならできるだろ」

「あの……これはあんまりいい考えじゃないかも、ブラン。マッケンジーはまだ...