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第139章:締約国と可能性

ウィル

彼女の楽観さが羨ましかった。

シャワーを終え、愛し合った後の始末をしてから寝室へ向かった。俺の中の原始人が、もう少し洞窟探検を楽しめるかと思ったんだが、そんな期待は裏切られた。ベッドの上には、俺たちがシャワーを浴びている間に置かれたであろう、フォーマルな衣装が広げられていた。

「うわ、気味悪いわね」マッケンジーが言うと、俺も頷いて同意した。

俺のスーツの上に、分厚いベラム紙の封筒が置かれていた。手に取って中から招待状を抜き出すと、それは見覚えのある慈善団体のものだった。ディナーとオークションへの招待状だ。何を隠そう、俺たちはその団体の大口寄付者の一人だった。

思わず笑ってしま...