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389話

カシーは突然彼に向かって手を伸ばした。「待って...」と彼女は小声で言った。

ジョセフは彼女の唐突な仕草に驚きながらも、ハンサムな顔に悪戯っぽい笑みを浮かべて彼女を見た。「僕が行くのが寂しいの？」と彼はからかった。

彼の冗談を無視して、カシーは素早く彼の左袖をまくり上げ、包帯で覆われた腕を露わにした。彼女は心配の念に駆られた。彼は怪我をしていたのだろうか？

「ただの擦り傷だよ」とジョセフは何気なく否定し、一瞬の苦痛が顔をよぎった後、素早く腕を引っ込めた。

カシーの視線は彼に釘付けになり、真剣な表情で尋ねた。「どうやって怪我したの？」彼女の触れ方は優しかったのに、彼の腕は痛みに震えていた...