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255話

キャシーは信じられなかった。彼はこれまで彼女の携帯をチェックするなど言ったことがなかったのに、今や彼女の最後のプライバシーにまで踏み込もうとしていた。「ジョセフ、あなたは線を越えているわ」

「そうかな?アーサーやデビッドと私の知らないところで密かに連絡を取り合っていないとどうして分かるんだ?」ジョセフはいつも、女性の携帯を探るような男を軽蔑していたが、先ほどキャシーの唇に浮かんだ微笑みが、真実を知りたいという不安な気持ちを掻き立てた。

キャシーは二人の信頼がここまで低下するとは想像もしていなかった。だが、彼に自分のメッセージを見せれば、また別の誤解を生むかもしれない。だから率直に言うことに...