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178話

翌朝、朝食後、ジョセフは法律事務所へ向かう準備をしていた。キャシーが彼の腕をつかんだ。「今日は運転したくないの。あなたと一緒に行きたいわ」

彼はわずかに眉をひそめた。彼のオフィスは彼女のとは反対方向にあり、その上、今日は会議があった。女というものは—すぐに甘えるようになるな、と彼は思った。

「自分の車を持っているだろう?」

「でも、運転中にもう少し一緒にいる時間が欲しかったの」キャシーは遊び心たっぷりに言い、瞳を輝かせた。

ジョセフは「君は本当に手がかかる」と言わんばかりの視線を送ってから、折れて「行こうか」と言った。

キャシーは喜びで胸がいっぱいになった。彼女はただ、ジョセフが一度で...