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1546話

「デレク、本当にありがとう」彼女は真剣な表情で振り向いて言った。

「どういたしまして」デレクは返事した。

彼はポケットから赤い紐のブレスレットを取り出した。「先週、ウィスパーリン・シティの有名な占い師からあなたのためにこのお守りを手に入れたんだ。これをつけていると幸運が訪れるよ。高価なものじゃないから、断れないよね」

そう言うと、彼は彼女の手首にブレスレットを滑り込ませた。

高価なものではなく、真ん中に小さな金のりんごがついているだけのシンプルなデザインだったが、デレクの心のこもった気持ちが詰まっていた。

「それから、もう一つ見せたいものがある」デレクは彼女を座らせ、スマートフォンの...