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1508話

人混みが減るまで、ローラはデレクに向き直って尋ねた。「私たちが今乗った14番の観覧車って、本当にそんなに人気なの?」

「ああ、ちょっと手を回したんだ」デレクは笑顔で答えた。「せっかくだから、一番特別な観覧車に乗りたかったんだ」

「でも、14番って恋人同士のための観覧車じゃないの?」ローラは少し妙な感じがして、自分でもよく分からない感情が入り混じっていた。

「いやいや、俺が独身だからって乗っちゃいけないわけ?」デレクは冗談めかして傷ついた表情を見せた。

「そういう意味じゃないわ」ローラは急いで答えた。

「観覧車に乗ったことなくて、一緒に行ってくれる人もいなかったんだ。ネットで見て気にな...