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1005話

「完了よ」ローラはふらりと歩み寄り、カシーに向かって色っぽい視線を投げかけた。

カシーが何か言おうとした時、ジョセフが彼女たちの方を見ていることに気づいた。遠くからでも、彼の視線は彼女を不安にさせた。「あなた、彼に何も言わなかったわよね?」

「ううん」ローラは首を振った。「彼はたぶん、あなたが彼のことを心配してるなんて全く気づいてないわ」

「私は彼のことなんて全然心配してないわよ」カシーは言い返した。

「嘘つかないで。あなたのことはよく知ってるわ」ローラは彼女の肩に腕を回した。「彼はあなたが愛した人だったのよ。こんな彼を見て、憎しみや同情、それに名前もつけられない感情が混ざるのは自然な...