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78話

「落ち着いてみて、コール。目を閉じた方が楽だと思うなら閉じていいけど、話は聞いていてほしい」

私は彼の目に手を当てて閉じさせながら安心させようとする。彼は硬直しているが、私が再び話し始めると静かにしている。

「これは薬用浴になるよ」

彼はその考えに短く柔らかいうなり声を一度だけ上げる。

「だから私の指示に従うことが大切なんだ。浴槽に十分に水がたまって、すねの傷口まで水が来るのを待って。入るけど座らないで。一分ほど水の感触を確かめて。熱すぎるなら水を調整して。足の傷が刺すように痛んだり焼けるように感じたりしたら、出て知らせて。そうしたら薬をもっと入れるから」

私が目から手を離すと、彼は深呼吸する...