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22話

「私の血が欲しいの?」カトリーナは私を見て、まるで私が正気を失ったかのように尋ねる。

「ほんの少しだけ必要なんだ」私は答える。「表紙の紋章に塗るだけの量でいい」

カトリーナは本の表紙を見る。本のタイトルの上には小さな盾が描かれている。その盾は悪魔族の紋章で、四人の悪魔の指導者たちが描かれている。

「針で指を少し刺して、その血を紋章の上に擦りつけるだけでいいんだ」私はカトリーナに視線を戻しながら答える。ほんの数分前まで彼女の頬はオーガズムで桜色に染まっていたのに、今はその同じ頬が青ざめている。

「大丈夫?カトリーナ」私は彼女の顎に親指を当て、顔を上げさせながら尋ねる。

「だ...大丈夫...