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281話

イーサン

廊下を歩きながら僕は笑う。「今度は母さんにどこで捕まっているんだ?」

リンクを通じてリリーが僕の心の中で愉快に笑う。「捕まってなんかないわ。お母さまと過ごすの好きよ。とても素敵な方だもの。今は図書館にいるわ。家族の記録を見ているところ」

「ああ、女神様。それじゃ一日中かかるな。僕は花嫁候補が必要なんだけど」リリーと同じ城にいるだけで僕は狂いそうになる。一日中彼女の腕の中で過ごしたいだけなのに。結婚式のこと以外に集中することがないから、彼女が結婚の準備や流浪の集落との会話に忙しいとき、僕は気が狂いそうになる。

彼女はまた笑う。心のリンクの中でその笑いは心地よく、温かいくすぐり...