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269話

イーサン

笑い声で目が覚め、微笑みながら横を向いてリリーを腕の中に抱き寄せる。これから先の僕たちの人生はこうなるんだ。彼女の瞳に輝く光を見て、自分がどれだけ幸運か実感する。

「何がそんなに面白いの?」僕は彼女にキスをするために引き寄せる。彼女が答える暇さえ与えないように。

でも彼女は僕の唇に当てたまま笑い、身を引く。結局キスもできなかった。「ごめんなさい。これがただ…。考えてみて、私がどれだけ王族を嫌っていたか?それなのに今、城の中でベッドに王子様と一緒にいるなんて」

「そんなに面白いことかな」僕は冗談めかして言い、彼女からキスを奪う。「それに僕は普通の王子じゃないよ」息を整えて付け加え...