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603話

フランシスは何か言いかけたが、ハーパーは指を彼の唇に当てて止めた。

彼女は首を振り、続けた。「そして、私が感情を見せずにあなたを遠ざけていたのは、ただ自分を守ろうとしていただけだったの」

「最初から正直に向き合っていれば、もっと簡単だったのかしら。でも今でも、希望は失っていないわ」ハーパーは真剣に言った。「あなたと一生を共にしたい」

「同情じゃなくて、それは…」彼女は一瞬言葉を切った。「愛しているからよ」

フランシスはハーパーを強く抱きしめた。まるで彼女が消えてしまわないように確かめるかのように。

彼は震える声で言った。「ハーパー、僕の心の中が見えたらいいのに」

それは彼女でいっぱ...