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477話

ハーパーは両手で耳たぶをつまみ、フランシスを見つけると驚いて瞬きした。「起きてたの?」

ほんの少し前、鍋から泡が吹きこぼれ、彼女はそれを処理しようとして火傷してしまったところだった。

フランシスは彼女の赤くなった指先に気づくと、コンロのスイッチを切り、彼女を洗面台へ連れていって指をすすがせた。それから、彼女をソファまで運び、火傷用の軟膏を取り出して手慣れた様子で塗ってあげた。

ハーパーは手を振って断った。「ううん、氷だけで大丈夫」

フランシスは言われた通り氷を持ってきて、優しく彼女の指先にすべらせた。冷たさが気持ちよかった。「君ったら、こんな遅くにオートミールを作ってるなんて」

ハー...