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426話

莫利はそう言うと、右手でドレスのボタンをいじりながらくるりと回った。まるで今にも服を脱ぎ捨てようとしているかのように。

黒服のボディガードは額や背中に汗を滲ませていた。ロバートの女が目の前で服を脱ぐなど、とても見ていられない。特に息をしていたいならなおさらだ。ロバートに捨てられた女たちですら手を出してはいけない存在だった。結局は、彼女たちはロバートに印をつけられた女なのだから。

ボディガードは莫利がドレスを脱ぎ終える前に部屋から飛び出し、ドアを強く閉めた。

莫利はドアの閉まる音を聞くと、少し笑みを浮かべ、タオルを手に取って浴室へ向かった。

水を流し、さっと体を洗い、タオルに身を包んだ彼...