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13: あなたなしでこれをやりなさい...

アイフェ視点

腕に奇妙な感覚が走り始めていた。足が痺れたときのような、あのピリピリする感じ。それが腕全体に広がっていたのだ。獣の顔から手を離さなかったせいだというのは、ほぼ間違いない。

でも、どうして離すことなんてできただろう? ベインの瞳が多大な希望をたたえて私を見下ろし、あのしゃがれた声が、どうか行かないでくれと懇願しているというのに。

同じように、私も目を逸らすことができなかった。驚いたことに、カーンやエンツォ、それに他のライオンたちも、私たちに二人きりの時間を与えようと距離を置いてくれている。

彼らが完全に手を引くわけではなく、万一に備えて近くに留まっているのは分かっていた。そ...