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176話

ベイン視点

私はとても馬鹿げたほど浮かれていて、まるで子供のような気分だった。物心ついた時から欲しいと願っていたものをやっと手に入れたかのように。

ザイオンが私の隣に立ち、彼のメイトが庭に現れて彼に近づくのを待っていた。彼女が家の角を曲がって彼の方へ歩き始めるとすぐに、ザイオンは鋭く息を吸い込み、そのまま止めた。

彼女が近づくと、彼は息を吐き出し、少し身を乗り出して囁いた。「彼女が見えるか?彼女がどれほど美しいか分かるか?あの瞳に隠された完璧さに気づくか?なあ、女神は本当に俺を祝福することに決めたんだな?」

私は最低な友達だと感じた。ザイオンとそのメイトのことを嬉しく思う一方で...