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213話

その日、私たちは何時間も歩き続け、やがて夜が忍び寄ってきた。実は幸運なことに、2月にしては穏やかな気候で、寒さに震えることもなかった。それでも、空気の冷たさにもかかわらず、ジャケットの下で汗が吹き出るのを感じる。

これには二つの心配がある。一つは、この汗が運動による反応というより、おそらく熱によるものだということ。もう一つは、これで脱水が進むだろうということ。新しい水源を見つけるまで、私たちの水の量は限られている。

「ここでいいだろう」とビクターが言い、私たちが空き地に入ると同時に暗くなりゆく空を見上げる。私は彼の経験に再び感謝する。良いキャンプ地と悪いキャンプ地の違いを見分ける知識がある...