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110話

大晦日は思ったよりも早く訪れた。急遽開くことになったパーティーへの招待状への返事は、次々と舞い込んできた。アルファたちは他の予定をキャンセルして、続々と出席の返事を寄越してきたのだ。きっとみんな、ヴィクターの結婚式が中止になった後の顛末が気になっているのだろう。

この二日間、考える暇もないほど忙しかったけれど、今、パーティー会場の半分を担当することになったヴィクターの家の外に立って、自分のやってきたことに感心せずにはいられない。

二日前、ブリジットと私はコイントスをして、パーティー会場をどう分けるか決めた。これはヘンリーの望みだった—均等に分け、一方は室内、もう一方は屋外で、ゲストがどちら...