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534話

マックスは顔をマーサから守るように手で覆った。「君は狂ってる、放せよ、さもないと容赦しないぞ」

「いいわよ、かかってきなさい、怖くないわ。私は正直に株を提供したのに、あなたは最初から私を利用して、それを奪おうとしていただけじゃない」

マックスは軽蔑的に反論した。「正直?お前の本性が見えないとでも思ってるのか。せいぜいお互いを利用しあってるだけだ。高尚ぶるのはやめろ」

その言葉に言葉を失ったマーサだが、怒りは拳となって解放された。

マックスの顔には二筋の傷が残り、彼は怒りに震えながらマーサを押しのけた。彼女は右足がもつれて地面に倒れた。しばらく大人しくなると思われたが、驚いたことに彼女は...