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第1248話男性の美を見ると鼻血

ぼんやりと自分を見つめるランディに、ステラは錠剤をそっと押しやった。「さあ、飲んで。これを飲めば、頭痛は治まるから」

ランディは心の中でため息をつき、運命を受け入れるように彼女の手から錠剤を受け取った。それを舌に乗せ、水を一口含むと、頭を後ろに傾けて飲み下す。

実のところ、昨夜はまったく酔っていなかった。今朝、家に帰ってきた頃には、アルコールの気配などとっくに消え失せていた。だが、自分の身を案じる彼女の真剣な眼差しを前にして、その優しさを無下にはできなかったのだ。

昨日から今まで、自分の気持ちを深く葬り去り、隠し通すという決断は正しかったのだと、必死に自分に言い聞かせてきた。それな...