Read with BonusRead with Bonus

第1220話好きなら追いかけろ

ピアノの練習を終えた後、チャールズはハンナとランディを家まで車で送った。

その道中、ランディは後部座席で静かに座り、窓の外に流れるネオンの光を眺めながら、物思いに耽っていた。

まだ不安が拭えないハンナは、チャールズの方を向いた。「チャールズ、エメリクのこと、ちゃんと誰かに調べさせるべきよ! 家柄はともかく、人柄はしっかりしていないと!」

チャールズはくすりと笑った。「言われなくても分かってるさ。夕食の時に、もうワイアットに調査を始めさせていた。ランディがリード家でステラにピアノを教えている間に、ワイアットから結果が送られてきたんだ」

「エメリクは二十三歳、音楽専攻だ。本来なら大学四年生...