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第1148話母と娘がついに互いを認め合う

ラッシーは彼女を放し、手を差し伸べた。

ハンナは差し出された手を見つめた。心臓が激しく鼓動していた。これは現実なのだろうか? 深呼吸をしてから、彼女はゆっくりと手を上げ、ラッシーの手のひらに重ねた。

ラッシーの手の温もりが、それが現実だと感じさせた。

これは夢じゃない。

生みの母が、本当に自分を捜しに来てくれたのだ。

もう一人じゃない。

なんて素晴らしいんだろう!

ついに完全な家族ができたのだ。

ついにやり遂げたと悟り、ラッシーは鋭く息を吐き出し、微笑んだ。

ようやくハンナを説得して、一緒に帰ることになったのだ。

「行きましょう、愛しい子。お家へ連れて帰るわ」ラッシーは言っ...