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第1121章犯罪者は自分の罪を認めない

チャールズが問いを発すると、クエンティンとリサは再び黙り込んだ。

リサとクエンティンは顔を見合わせ、それから二人とも、椅子に押さえつけられているオースティンに視線を向けた。

彼はあまりにも長くもがき続けたのだろう、今はすっかり力を使い果たした様子で、ボディーガードたちに肩を押さえつけられ、おとなしくそこに座っていた。

オースティンは一言も発さず、ただ冷ややかに二人を見つめていた。

その一瞥だけで、クエンティンとリサは背筋が凍る思いだった。

オースティンはサイコなのだ!

今はチャールズの手に落ちたとはいえ、彼は少なくとも名誉を重んじる紳士だ。

たとえ二人を憎んでいたとしても、本気で危害を加えるこ...