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第1021章チャールズの薬漬け

「あなた...」

ステラは口を開き、その場でヴァイオレットの正体を暴こうとした。

パトリシアは素早く彼女を階段の上へと引っ張った。

「ステラ、今思い出したことがあるの!上に来て、全部説明するわ」

「でも...」

ステラはヴァイオレットを指差し、あまりの衝撃と怒りで言葉を失っていた。普段は雄弁な彼女も、この瞬間は言葉に詰まり、呆然としたままパトリシアに引きずられていった。

ドアが閉まるまで、彼女は声を取り戻せなかった。

「パトリシアおばさん、今の人はハンナじゃない!あれはヴァイオレットよ!」

ヴァイオレットはメイクをしていたので顔だけでは判断しづらかったが、ステラとハンナはほぼ同...