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369話

午後8時、フレデリックはシャーロットを彼女の家まで車で送った。

黄金色のコンチネンタルがラッセル家の建物の前で静かに停車した。

フレデリックは彼女のシートベルトを外し、髪を脇によけた。

車内の雰囲気はかなり熱くなっていた。

シャーロットはちょっと緊張していた。男性とこんなに近くにいるのは初めてで、彼の視線に宿る欲望のようなものがよく分からなかった。

フレデリックの声は、寒い夜の暖かい炉火のように温かく誘うようだった。「キスしたい!」

興奮したフレデリックは、彼女を腕の中に引き寄せた。

シャーロットは途方に暮れ、どうすればいいのか分からなかった。

「首に手を回して」と彼は声を低く...