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第124話フレデリック、マイ・バッド

フレデリックは驚いた。「キャサリン?」

シャーロットは頷いた。

フレデリックはシャーロットの顔をじっと見つめ、何かを探るようにしていた。

シャーロットは落ち着いたままだった。

やがて、フレデリックは書類に目を落とし、「彼女を書斎に案内してくれ」と言った。

シャーロットが去る際、彼は彼女の背中を見送った。

リビングルームでは、キャサリンが豪華なアパートを見回していた。

彼女は『朝露』というピアノを妬ましく眺めた。噂によれば、かつて王が愛する妻のために弾いたものだという。フレデリックがそれをシャーロットに贈ったのだ。ということは、彼がシャーロットを気に入っているということか? あり...