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118話

アリエルは感動のあまり、まだ傍らに立っているリアムのことなど気にもとめていなかった。これまで上司のそんな一面を見たことがなかったリアムは、あまりの衝撃に口が閉じられないほど驚いていた。確かに、彼は上司がホブスタッド嬢に気があることは知っていたが、こんなにロマンチックな面があるとは知らなかった。結局のところ、彼は毎日ただ無表情で厳格な表情しか見ていなかったのだから。ああ、そういえば、彼が一生足が不自由になると告げられた日は別だった。あの日だけは彼の表情に亀裂が入り、その状態を見るのは胸が張り裂けるようだった。しかし今日、ベラミーの顔に浮かぶ優しい表情にリアムは心底驚いた。彼も恥ずかしかった。結局...