オメガからルナへ

50話

フォーマルイベントの日がついに訪れ、ベラは興奮と緊張が入り混じった気持ちでいた。話し合いはスムーズに進んだ。ほとんどのアルファたちは情報共有が重要だと判断していた。夜の準備のために早めに会議を終えると、情報ネットワークの基盤が構築されていた。

ベラとグレアムは自分たちの部屋に戻り、ベラはドレスバッグに入ったままのドレスを手に取った。彼女はグレアムにドレスを見せることを拒んでいた。サプライズにしたかったのだ。

「本当に行かなきゃダメ？」彼は彼女にキスをしながら尋ねた。

「本当に行かなきゃ」彼女は微笑んで返しのキスをした。

「もうこれは良くないアイデアだと思うよ。アリスには君がここで準備す...