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92話

アンノ視点

私の手が震えている。実際、恐怖と期待で体全体が震えているが、胸に広がる不安感にもかかわらず、自分が正しいことをしていると分かっている。

愛する人たちの仇を討つためにこれをしているんだ。彼らのためにこれ以上のことはできないから、せめて来世で安らかに過ごせるようにしてあげることが私にできる最低限のことだ。月の女神も私に同意してくれるはずだ。

あのメッセージを送ってからしばらく経つので、待っている間、森の中の空き地を行ったり来たりしながら、この数週間のことや今まで得た情報について考えている。

アッシュは私の友達だ...「でも本当にそうなのか?」私は声に出して問いかける。いつ誰かが...