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32話

イーライアス視点

正直、あれは見ごたえのあるショーだった。誰かに聞かれたとしてもね。

イーサンはいつだって、俺たちの中で一番面白くて、一番はじけていて、一番幸せそうな奴だった。だからあんなに顔を赤らめて恥ずかしそうにしている姿を見るのは、自分のセクシュアリティの突然の転換を説明する言葉選びも含めて、めちゃくちゃ笑えるんだ。

ちなみに—いや、彼は両刀使いじゃない。今までそうじゃなかった。そして正直、兄貴が他の男の味を占めようと決心する日が来るなんて、俺は考えたこともなかった。

少なくともアッシュが現れるまではそうだった。アッシュ...彼が俺たちの人生に入ってきてから、多くのことが変わった...