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チャプター 305

ジオ視点

王の居城へとたどり着いた俺たちだったが、目の前に広がる光景に俺は足を止めた。胸が締め付けられ、一瞬、息ができなくなる。その土地は戦場と化し、死体が散乱していた。地面は血に染まり、城へと続く陰惨な血の跡を描き出している。空気は鉄と死の匂いが立ち込め、周囲の世界は不気味なほど静まり返り、まるで自然そのものが息を潜めているかのようだった。

「嘘だろ……」俺の声は、かろうじて聞き取れるほど小さかった。

誰かが何か言う前に、俺の脚は勝手に動き出していた。走っていた。心臓が胸の中でドラムのように激しく打ち鳴らされる。後ろから仲間たちが俺を呼ぶ声が聞こえる――コンスタンティンの落ち着いた声、...