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第304章

ジオ視点

どれだけ気を紛らわせようとしても、この感覚がどうしても拭えない。コンスタンティンと話した後、落ち着こう、目の前のことに集中しようと自分に言い聞かせたが、不可能だった。胸が締め付けられるようだ。まるで誰かに見えない糸で心臓を縛られ、王国の方へぐいぐい引かれている感じだ。

そこから一歩離れるたびに、間違っていると感じる。

もう何時間も歩き回っているような気がする。他の者たちから離れた森の小さな一角を行ったり来たりしている。空気はひんやりとしていて、木々の隙間からは星が覗いているが、どれも俺の心を落ち着かせてはくれない。

思考はアッシュのこと、王国のこと、そしてこれから起ころうとし...