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チャプター 272

コンスタンティン視点

瞬きをする。まだ、あのローグの申し出を処理しようとしているところだ。

状況全体が俺の手から滑り落ちていくような感覚がする。これ以上事態が複雑になるのに巻き込まれるのは、絶対に避けたいことだ。

だが、ローグの口調、その真剣さに、俺は思わず動きを止めた。

「なぜ俺を助けたいんだ?」自分でも抑えきれず、そう尋ねていた。

彼はこともなげに肩をすくめる。まるで答えは単純で、分かりきったことであるかのように。「俺にはメイトはいない。だが、メイトを持つという考えには、俺にとって意味がある。それは、ただの、そう、絆以上のものだ。忠誠、信頼、大切に思う誰かのために戦うことだ」彼は...