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124話

カイデン視点

「ああ、君は僕のことをよく知ってるね」と、わざと恥ずかしそうに、少し気取った感じで言葉を引き伸ばす。

電話越しに聞こえる笑い声は、僕がよく知っているレオの笑い声そのもの。あの深くて喉から響くような笑い、偽ることの難しい種類の笑い声だ。

「遠回しにするのはやめろよ、カイデン。これ以上待たせるなよ。俺はいつだって面白いことには乗り気だし、お前という友人は、俺が今まで経験した中で最高に面白いアイデアを思いつくからな。血と行動が絡むことなら、俺がお前の味方だってことは分かってるだろ」レオは宣言する。彼も僕と同じように、座席で楽な姿勢をとっているような声音だ。

オフィスを見回しなが...