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123話

カイデン視点

図書館を出た後、少しの間、自室に戻ってお昼寝をしようかと考えた。確かに大人になったけれど、成長するにつれて子供の頃の習慣の中にも捨てたくないものがあると気づいた。その一つがお昼寝だ。

少し子供っぽく聞こえるかもしれないが、正直どうでもいい。十分な睡眠を取れずに殺意すら湧くような最悪の機嫌になるよりは、お昼寝して機嫌よくしている俺の方がマシだろう。

ポケットに両手を突っ込んで、大階段へ向かう。通り過ぎる途中、何人かの使用人が挨拶をし、メイドたちは頭を下げ、警備員たちは俺を何か守るべき貴重品でも見るかのように目を光らせている。

技術的にはそれは事実だ。彼らは俺を守り、仕え、危...