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第608話この日を私は決して忘れません

エレクトラはテーブルの上の電話に手を伸ばしたが、指が触れる寸前、デルバートがそれをひったくった。

エレクトラはデルバートを睨みつけた。目には涙が溢れ、その表情は反抗的だった。

「私の電話を返して!」

デルバートは深呼吸し、ゆっくりと口を開いた。「エレクトラ、今ならまだ引き返せる。もしソフィーに近づけるためにソウルを送り込んだのなら、彼にやめさせるんだ」

エレクトラは頷いた。「ええ、どうせ何を言っても信じないんでしょう。私がソウルを彼女に近づけさせたとしましょう。あなたはどうするつもり? ランディに言うの?」

デルバートは黙り込み、どうすべきか決めかねていた。もしエレクトラが本当にソウ...