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第603話こればっかりしてたら本当に惚れちゃうかも

「いいだろう、ランディ。後悔するなよ!」

デルバートは電話を叩きつけるように切り、その苛立ちは傍目にも明らかだった。

ランディは携帯電話を脇に置き、心ここにあらずといった様子でオフィスを出た。

場面は病室に戻り、エレクトラの瞳には希望の色が浮かんでいた。「デルバート、ランディ・スミスは来てくれるって言った?」

デルバートは彼女の視線を受け止めることができなかった。唇を固く結び、顔をそむけた。

「エレクトラ、ランディは今、仕事で手一杯なんだ。来られないが、数日中には見舞いに来ると約束してくれた…」

「嘘はつかないで」エレクトラは苦々しさを滲ませた声でデルバートの言葉を遮った。「忙しくな...