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第588話デイジーの行動を許さない

ダーシーは電話を叩きつけるように切った。

キャロラインの表情が曇った。スマートフォンをしまい、ギャレスの病室へ向かうのに少し時間がかかった。

ドアの前にはゲイジが見張りに立っており、中のギャレスと同じように険しい表情をしていた。

キャロラインが一歩踏み出すと、全身傷だらけのギャレスが見えた。包帯は巻かれているものの、血がまだ滲み出ており、その光景はぞっとするものだった。

「ゲイジ、何があったの?どうして事故が起きたの?」

ゲイジは青ざめた顔で、低い声で話した。「ストール夫人、ギャレス様の事故は、事故ではなく故意のものではなかったかと疑っています」

キャロラインの顔はさらに険しくなり...