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405話

セブは数瞬の間沈黙してからポールに向き直り、「10時に私のオフィスに来るよう彼に伝えてくれ」と言った。

ポールは頷いた。「了解です」

ポールが立ち去ろうとした瞬間、セブは彼を呼び戻した。

「待って、薬局に行って胃薬を買ってきて、それから研究室に持っていってくれ」とセブは指示した。

ポールには誰のためのものか分かっていた。シャロン以外に、セブが個人的に薬を頼むという特権を持つ人は研究室にはいなかった。

「分かりました、すぐに行ってきます」とポールは答えた。

シャロンが研究室に到着したとき、ちょうどポールが現れた。「ローチさん、スミス社長があなたにこの薬をお届けするよう頼まれました」

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