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262話

ポールは突然口を開いた。「よう、セブ・スミスさん」

セブは振り向き、ポールはその場で固まってしまった。

セブの表情がシャロンの事故の後とはまったく違うことがわかった。今、セブの目は冷たく、遠い目をしていた。まるで昔の冷酷なセブのように。

タイラーの催眠術が効いたようだ。

「何の用だ？」セブは尋ねた。

セブの向かいに座っていたタイラーは、ポールに視線を送った。セブの前で何か愚かなことを言いそうになったら対処する準備ができていた。

ポールはそこに立ち、目を伏せたまま、しばらく言葉を発しなかった。

シャロンの事故後のゾンビのようなセブと比べると、このセブの方がずっとましだとポールは思っ...