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198話

「どこに最初に行きたい？」

シアは王がこの一歩を踏み出したことを嬉しく思っていた。彼らは現在、アパートの建物から離れた歩道を目的もなく歩いていた。彼らに同行していたのはディミトリの親友、ジェイコブだった。

「ここの本屋さんや図書館には素晴らしい本があるよ」ジェイコブは友人の本好きを知っていて提案した。

「それは理想的だな」ディミトリは周囲を見回しながら呟いた。彼の狼は不気味なほど静かだった。狼と人間の匂いが強く、彼らは一緒に歩き、話していた。おそらくお互いの本当の姿に気づいていないだろうが、彼らの日常的な交流を観察するのは洞察に満ちていた。「我々の民は？社会的にはどう適応している？子狼た...