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19話

私は目を覚ます、方向感覚を失い、断続的な睡眠で頭がぼんやりしている。部屋は薄暗く、壁の小さな隙間から光が差し込み、長い影を落としている。私は本を膝の上に戻し、ページの中に自分を見失おうとするが、無駄だ。同じ文章を何度も何度も読み返しているのに、何も頭に入ってこない。本を脇に置き、レオが置いていったクラッカーをもう一枚かじる。どれくらいの時間が経ったのか、ここにどれだけ閉じ込められているのか、まったくわからない。連れてこられた時に携帯電話を取り上げられたから、時間を把握する手段すらない。

しばらく部屋の中を行ったり来たりし、冷たい壁に手を滑らせながら、部屋の端から端までの歩数を数える。でも、そ...