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66話

私は廊下を通って階段に向かってよろめき、息を切らしていた。何かが私の身に起きていたが、それが何なのか全く分からなかった。こんな感覚は今まで一度も経験したことがなかった。肩が壁にぶつかった時、喉から唸り声が漏れた。よろめいて転びそうになったが、階段を転げ落ちる前に何とか体勢を立て直した。

肌が燃えるように熱く、何かが内側から這い出そうとしていた。痛かった。クソほど痛かった。

彼女の息遣いの呻き声が頭の中に響いた時、背筋に震えが走った。戻って行って彼女を激しく犯したいという衝動と戦った——そうしたかった、必要だった。建物から飛び出して深呼吸をしたが、落ち着くには全く役に立たなかった。まだ彼女の...