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207話

お父さんは眠れない時には、疲れ果てて寝るしかなくなるまで日記を書くのが習慣だった。

図書室は私が最初に彼を探した場所だった。お父さんがそこにいて、机の後ろに座り、目の前には開かれた日記帳、手にはしっかりとペンを握っているだろうと知っていたから。でも、想像していたようではなかった。確かにお父さんは机の後ろに座っていたけれど、何かを見つめていて、書いてはいなかった。

一瞬、お父さんは私がドア枠のところに立っているのを見上げた時、パニックになったように見えた。

「アリアナ」彼は何かを日記帳に押し込み、それを閉じると、机の上に散らばっていたページを集めて引き出しに押し込んだ。

「寝ていると思ってい...