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216話

翌朝、目を覚ますと、吐き気で気分が悪くなり嘔吐したかったが、行ける場所がなかった。ボタンを押したけれど、看護師はすぐには来なかった。体を横に向けて、床に全部吐いてしまった。看護師が入ってきて「申し訳ありません、ビアンキさん。掃除の人を呼んできますね、バケツも持ってきます」と言った。それでロメオが目を覚ました。「どうしたんだ?」「床に全部吐いちゃった」「くそ、大丈夫か?」彼はとても心配そうに尋ねた。「わからない、また吐きそう」看護師が丁度良いタイミングで部屋に戻ってきて、バケツを手渡してくれた。私はまた吐いた、何度も。ロメオは私の背中をさすってくれた。胃の中には何も残っていないのに、空嘔吐を繰り...